グリムスはなにをしている会社?事業内容と強み【個別株投資】

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就活にも役に立つかと思いますので読んでいただければ嬉しいです.

今回は、電力コスト削減のコンサルタント及び電力の販売を行う企業グリムスについでご紹介します.

セグメントは3つ

グリムスは大きく3つの事業に分けることが出来ます.

それぞれのセグメントの売上構成比と利益構成比は下記のようになります.

セグメント売上構成比利益構成比
エネルギーコストソリューション事業19.48%65.91%
スマートハウスプロジェクト事業22.03%19.95%
小売電気事業58.49%14.13%

エネルギーコストソリューション事業は、事業者向けに電力コスト削減のコンサルティングを行います.
全体の売上の19.48%と少ない割合ですが、利益は全体の利益の65.91%となっており非常に利益率の高い事業となっております.

スマートハウスプロジェクト事業は、一般の家庭向けにソーラーパネルや蓄電池、オール電化を提供します.

小売電気事業は、電力卸業者から仕入れた電気または、上記の2つの事業の顧客から買い取った電気を販売する事業を行っております.

それぞれの事業同士が相互にメリットを提供しており、シナジー効果を生み出しています.

グリムスの事業は感覚的にイメージしにくいかと思いますので、まずはそれぞれの事業内容を解説します.

エネルギーコストソリューション

エネルギーコストソリューションは製造業者のような電力消費の大きい設備を多く持つ顧客をターゲットとしております.

ターゲットを細分化すると、低圧電力を利用する事業者と高圧電力を利用する事業者に分けることができ、電力削減のアプローチが異なってきます.

まずは高圧電力を利用する事業者に対するアプローチについて解説します.

まず、高圧電力の基本料金というのは、前年度の最も電力使用量が大きかった瞬間の電力によって決まります.

基本料金を抑えるにはピーク時の電力使用量を抑えることが重要になってきます.

それを実現するために、グリムスはEMS(エネルギーマネジメントシステム)を提供し、それぞれの設備の電力を測定し全体の電力使用量を見える化させます.

その結果をもとに、LED照明や省電力のエアコンなどを販売しコスト削減を図ります.

次に、低圧電力の事業者の場合を説明します.

低圧電力の料金システムは、負荷設備契約と、主開閉契約の2通りがあります.

負荷設備契約とは、施設内の設備のモーター容量の総量によって基本料金が決まるシステムです.

それに対して、主開閉契約は、大本のブレーカーの容量によって決まります.

一般的に、特に指定しなければ、負荷設備契約となり、常時使わない設備があったとしても、それに対して料金が発生します.

グリムスは顧客の使用電力量を調査し、顧客に合った必要最低限の電子ブレーカーをリースし、契約を主開閉契約に変更してもらうことによってコスト削減を図ります.

自社の電気小売事業から、顧客が使っている電気よりも安く電気を供給することでコスト削減することもできます.

ソーラーパネルの取り付けを提案することで電力コストを削減する場合もあり、顧客に合うコスト削減のためにありとあらゆる手段をとっています.

スマートハウスプロジェクト事業

スマートハウスプロジェクト事業は一般家庭向けにソーラーパネルや蓄電池、オール電化を提供します.

グリムスはVPPという政府のプロジェクトに参加しており、グリムスの顧客はVPPに協力することによって補助金を受け取ることができるため、他社よりも安く太陽光発電を導入することが出来ます.

VPPとは、家庭や工場などの施設に設置された蓄電池をIoTでリンクさせ、電力が余っているところから足りていない所に電力供給するシステムのことです.
それぞれの太陽光システムを地域全体でつなげることによって、あたかも1つの発電所のように運用することができます.

この事業の顧客の余っている電力を買い取ることで、小売電気事業の仕入元の1つとしています.

今後、拡大していけば、大量の電力を安く仕入れることができるようになります.

電力小売事業

電力小売事業は、自社では発電所を所有していないため、電力卸業者から電気を買って、それを顧客に販売しています.

解約率は0.4%と低くなっています.

その理由は、エネルギーコストソリューション事業を通して得た、顧客の情報を活かして、電力コスト削減のために契約しているからです.

顧客にとっては、自分の省電力、コスト削減に協力してくれる電力会社となりますから、付加価値の高いサービスとなります.

グリムスも、コンサルティングからの利益を得ながら、電力小売からの利益を得ることができるのでWinWinの関係となります.

また、単価の低い顧客をたくさん保有しているので、大手企業から顧客を奪われるリスクが少ないという理由もあります.

3つの事業のシナジー

エネルギーコストソリューション事業によって得た、顧客からの信頼と情報を電力事業に活かし、また、スマートハウスプロジェクトから安い電力を仕入れることで利益率の向上を目指しています.

それぞれの事業は黒字となっており、それぞれ1つの事業として成り立っていながら、シナジー効果を生み出せている良いビジネスモデルだと思います.

財務状況

グリムスの過去10年間の決算をまとめました.

売上営業利益営業利益率EPS自己資本比率ROE
20145,7812784.8145.5949.810.4
20156,1713565.7753.1952.110.6
20166,7395758.53104.6550.917.5
20177,10975210.58131.5654.418.8
20188,9801,01811.3460.4955.622
201912,1371,40011.5386.7955.427.4
202015,4892,10613.6065.7559.433.1
202119,3111,6508.5449.4546.520.1
202223,2522,45010.5494.8158.331
202331,3923,60011.47108.1957.827.6
単位は百万円,割合を示す項目は%,EPSの単位は円

営業利益率

9.67となっており、電力小売企業としては比較的高い水準であり、省エネルギーコンサルティング事業の分野でも同業他社よりも高くなっています.

再生可能エネルギーの小売を行っているイーレックスの同時期の平均営業利益率は4.61%となっています.

省電力コンサルタント及びバイオマス発電を行うエフオンは16.43%となっています.

営業利益率は売上に対する営業利益の割合。高いほど経費を抑えて売上を上げていることになる。

営業利益 = 営業利益 ÷ 売上 × 100

ROE

ROEの平均は、21.85%と高くなっています.

これは設備投資などが少なくて済むコンサルティング事業が利益の大部分を占めることによるものです.

スマートハウスプロジェクト事業、小売電気事業との相互作用によって付加価値を高めることができれば今後も高いROEを維持することができるのではないでしょうか.

スマートハウスプロジェクト事業が拡大したら、太陽光発電された電力を安く仕入れることができるようになり利益率が向上します.
太陽光システムを販売し、顧客から電力を買い取るということは、実質的に、自社の太陽光発電所を持つことになります.

しかも、太陽光システムの販売の拡大とともに擬似的な発電所を拡大させていくという捉え方をすれば、利益を得ながら擬似的な太陽光発電所を持つことになり、発電所を建設するための投資は必要ないですから、ROEは下がりません.

ROEは自己資本に対する純利益の割合。高いほど自己資本を効率よく使えていることになる。

ROE = 純利益 ÷ 自己資本 × 100

自己資本比率

10年間50%以上で推移しており、安定していると考えられます.

自己資本比率とは、総資産に対する自己資本の割合。高いほど倒産しにくい。

50%前後あれば安定していると考えられる。

自己資本 = 総資産 ÷ 自己資本 × 100

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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