トレジャーファクトリー、利益率が高い理由【個別株投資】

企業分析

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今回は中古品販売の分野で高い利益率を誇るトレジャーファクトリーについてご紹介します.

トレジャーファクトリーが満たすニーズは主に2つ

トレジャーファクトリーは、中古品を買い取り、それを店舗で売るという事業をしています.

取り扱う商品は衣服、アクセサリー、家電、家具、ホビー用品などです.

主に衣服とアクセサリーの割合が高く、売上の47%が衣服、21%がアクセサリーであり、合わせて68%がファッション用品となります.

引用:https://www.treasurefactory.co.jp/ir/3minutes/4.html

トレジャーファクトリーが満たす需要というのは2つあります.

1つ目は、目的の商品を安く買いたいという需要です.

新品で買うよりも安く買えるのであれば中古でも良いという消費者は多く存在します.

また、ブランド品を中古で買い求める人もいます.

このように安く目的の商品を手に入れたいという人の需要を満たすことで利益を得ることが出来ます.

2つ目は、不用品や使えなくなった物を処分したい、現金化したいという需要です.

トレジャーファクトリーを利用すれば、まだ使えるため捨てるにはもったいないが、家にあると邪魔になるものを処分することが出来ます.

この需要を満たすことで、在庫を割安な価格で手に入れることが出来ます.

この2つの要素によって、安く仕入れて、利幅を大きくするということを実現させています.

競合について

似たような事業を行っている企業の例として、セカンドストリートが挙げられます.

セカンドストリートも同じように衣服やアクセサリー、家具などのリユース販売をしています.

セカンドストリートはゲオの子会社となっており、セグメント別の業績を公開されていないため、比較出来ませんでしたが、最も類似した企業であるといえます.

他には、ブックオフが挙げられます. ブックオフが扱う商品は主に、書籍とゲームやCDなどのソフトメディアであり、書籍が25.4%、CD,DVD,ゲームソフトなどのソフトメディアが25.1%となっており、全体の50%を占めています.

もう一つ、大きな競合として、メルカリやアマゾンなどのECサイトでの中古販売が挙げられますが、トレジャーファクトリーの場合それほど問題では無いと考えています. 逆にブックオフは大きな痛手を受け、実際に業績が著しく落ちました.

メルカリに淘汰されない理由

メルカリやアマゾンなどのネット中古市場の拡大によって、既存の中古事業者は痛手を負いましたが、トレジャーファクトリーは今後も成長し続けるでしょう.

まずは、痛手を負ったブックオフの例で説明します.

ブックオフがネット中古市場の拡大に伴って痛手を負った理由として、取り扱っている商品が中古でもほとんど問題がない商品であったところにあります.

ゲームや書籍は多少状態が悪くても、起動したり、読めたりできればそれで良いのですから、消費者もそこまで品質にこだわる必要はありません.

それに対して、トレジャーファクトリーのメイン商品は衣服であり、実際に試着したり、穴が空いていないか、色褪せしていないかなどを現物を見て購入したい商品を取り扱っています.

これによって、実店舗で運営しているトレジャーファクトリーはネット中古市場から大打撃を受けることなく業績を伸ばしています.

また、メルカリは不用品を処分するにはあまりにも面倒くさく、価格設定や画像撮影、商品紹介文の作成、発送など、非常に手間がかかります.

今すぐ不用品を処分したいユーザーはいますぐに買い取ってくれるサービスのほうがありがたいですから、手間のかからないトレジャーファクトリーのほうが不用品を処分したいというニーズをうまく満たしています.

そのため、将来的に売られる商品が減ってきて在庫を仕入れるのが大変になるということも無いでしょう.

トレジャーファクトリーは、家電に対しては保証をつけ、家具は配送サービスを行うなど、ネット中古市場には無い付加価値をつけることができる商品を増やしています. そして商品の種類を増やす事によって売上を安定させることに成功しています.

以上の理由から、ネット中古市場の課題を解決するサービスが現れない限りはトレジャーファクトリーは順調に成長していけると考えます.

ライフサポート事業によるシナジー効果

トレジャーファクトリーは中古品売買の他に、引っ越し事業、終活・生前整理事業を行っています.

これらの事業では、引っ越しや終活の際に買い取り・不用品回収を行っています.

これによって、それぞれの事業自体で利益をあげつつ、中古品販売の在庫の確保を実現しています.

これらの事業で引き取る物は無料であったり安い価格で買い取り出来ますから、その分利益率が高くなります.

中古品販売と不用品回収のシナジー効果により、同社は61.06%と高い粗利率となっており、非常にうまい経営であるといえます.

中古販売事業のリスクは、新品商品と違い、需要に合わせて在庫をコントロール出来ないところにあります.

在庫不足になる危険性が高いため在庫確保のルートが重要となりますが、上記の事業により在庫の仕入れルートを増やすことが出来ています.

今後の戦略

ドレスレンタル事業や、家電のBtoBオークションサイトなどの新事業を立ち上げており、既存のノウハウを活かせる事業を行うことで企業価値を高めています.

また、他の中古品事業を行っている企業の買収や、作り上げた成功モデルを使って、タイと台湾への展開を行っており、既存の事業を拡大してさらに売上を伸ばしていく予定です.

海外でも受け入れられればさらに商圏が広がり、売上もそれに伴って伸びていくでしょう.

財務状況

売上営業利益営業利益率EPS自己資本比率ROE
20149,1297097.7737.6858.218.6
201510,6829558.9450.9158.521
201612,2161,0868.8972.0761.325.2
201713,3257345.5143.9749.213.6
201816,4316213.7831.1149.99.1
201917,7379055.1049.7948.413.8
202019,1239394.9145.5949.111.6
202118,7351060.57-11.9441.1-3
202223,3139954.2731.394015.6
202328,2122,5659.0976.3146.129.8
単位は百万円,割合を示す項目は%,EPSの単位は円

営業利益率

営業利益率の10年間の平均は5.88%となっております.

コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響で2021年の決算では業績が落ちていますが、その後は順調に売上を伸ばし、2023年の決算では過去最高益となりました.

営業利益率は売上に対する営業利益の割合。高いほど経費を抑えて売上を上げていることになる。

営業利益 = 営業利益 ÷ 売上 × 100

ROE

ROEの10年間平均は15.53%となっております.

ブックオフが8.71%、セグメント別の情報が無いため正確では無いですが、セカストを保有しているゲオHDのROEが8.4%ですので高い水準であることがわかります.

ROEは自己資本に対する純利益の割合。高いほど自己資本を効率よく使えていることになる。

ROE = 純利益 ÷ 自己資本 × 100

自己資本比率

自己資本比率は常に50%前後で推移しているので安定しています.

自己資本比率とは、総資産に対する自己資本の割合。高いほど倒産しにくい。

50%前後あれば安定していると考えられる。

自己資本 = 総資産 ÷ 自己資本 × 100

投資家としての見解

あくまで私の考えであり投資を推奨するものではございません。

トレジャーファクトリーは業績もよく、順調に成長していると感じます.

また、ROEも高いため悪い企業では無いとは思います.

しかし、投資をするか?と聞かれたらNoと答えます.

なぜかというと、行っている事業が中古商品の売買であり、トレジャーファクトリーにしかつけることの出来ない付加価値というものを感じないためです.

もし、資本力が圧倒的に大きい企業が本格的に参入した場合、戦うだけの参入障壁があるか?と考えたときに不安を覚えます.

独自のブランド力や参入障壁という視点から見るとまだまだ弱く、簡単に真似できる事業というような印象を受けたため、投資案件としてはなしと判断しました.

最後まで読んでいただきありがとうございました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

私はビジネスモデルや財務状況を読み解くことで企業価値が増大していく企業を探しています。

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